というくらい有名で、ガーリックシュリンプを売るシュリンプワゴンは
大行列で知られるハレイワのマツモトシェイプアイス(カキ氷)と並び
ノースショア名物のひとつともいえる人気となっています。
ガーリックシュリンプの元祖ジョバンニ(Giovanni's Shrimp Wagon)に代表されるノースショアシュリンプワゴンのガーリックシュリンプは
カフクで養殖される新鮮なエビを使っていることに定評がありますが、
エビの種類としてのスカンピ(スキャンピ)の定義について、
どうも誤解と誤報があるようなので確認しておこうと思います。
スキャンピ(スカンピ)はイタリア語スカンポ(Scampo)の複数形で、
日本名はアカザエビというロブスター近縁の細身の海老です。
テナガエビや手長エビという言い方もしますね。
フランス語ではラングスティーヌといわれているエビですが、
体長が15p以上ある大型のエビなので、ガーリックシュリンプのように
尻尾の部分だけを調理して供されるという食べ方はしないエビです。
調理の際は甲羅から出る出汁や胴体部分のミソをソースに利用しますし、
グリルの際はロブスターのように全身を縦割りにして供され、
尾の身だけでなく胴体部分のミソも味わって食べるエビなので、
ボイルの際は胴体とハサミのついた全身のまま供されるのが普通です。
尻尾の部分だけの調理では魅力が半減してしまうのがスカンピなのです。
しかしハワイノースショアのガーリックシュリンプの記事を見ると
カフク産のスカンピを使っているという説明があまりにも多いので、
何か変だなとずっと思っていました。
わたしが体験したノースショアのジョバンニにしても、
最近ではワイキキ中心街でガーリックシュリンプが食べられることで
人気が爆発しているブルーウォーターシュリンプにしても、
実際に食べてみて、使っているエビはどう考えてもスカンピではなく、
普通のタイガーエビ(車エビ系)としか思えなかったからです。
その謎を解く鍵は、ブルーウォーターシュリンプのメニューにありました。
メニューの上から二番目にシュリンプ・スキャンピとありますが、
説明には「チーズとトマトが入ったクリーミーなガーリックシュリンプ」
と書いてあり、スカンピの料理だとは書いてありません。
実は、アメリカ合衆国の一部の地域では、
トマトソースのガーリックシュリンプ料理のことを
「シュリンプ・スキャンピ」という名前で呼んでいて
ガーリックバターと刻みトマトで作ったソースをかけたエビ料理は
使っている海老がスカンピだろうがブラックタイガーだろうが、
その調理法そのものを「スキャンピ」と呼んでいるのだそうです。
元々の発祥はあの有名チェーン店「レッド・ロブスター」らしいです。
恐らくハワイのシュリンプワゴンのスキャンピもこの類だと思われ、
スカンピ(アカザエビ)は使用していないと思われます。
というのも、スカンピ(アカザエビ)は大きさ的にいっても
プレートランチ用の容器には入りきらないですし、
本物のスカンピ(アカザエビ)を使用しているのであれば、
タイガーエビを使用したガーリックシュリンプと同じ値段である
ということはまず考えられないからです。
ガーリックシュリンプにスカンピの尾の身の部分だけを使用している
ということは、尻尾の殻の形状や尻尾の形からしてまずあり得ません。
それに、ハワイのガーリックシュリンプは殻ごと食べられますが、
スカンピの殻は固くて茹でたり炒めたりしただけでは
普通、とても食べられるものではないので、その点だけを見ても
ガーリックシュリンプにスカンピを使っていないことは明白です。
ハワイオアフ島ノースショアのガーリックシュリンプに
カフク産のスカンピ(アカザエビ)が使用されているという記事は、
スカンピに対する解釈違いから生まれた完全な誤解だと思います。
アメリカ人はエビ料理自体をスカンピと考えていることが多いらしく、
多分、ハワイの地元ローカルも、エビの種類など細かいことは気にせず
エビ料理イコール「スカンピ」程度の認識なのでしょう。
使っているエビの種類を尋ねたつもりで「これはスカンピなの?」
と聞いても、エビ料理自体がスカンピなので「YES」と回答され
エビの種類がスカンピなのだと誤解が広まったのでしょう。
ところで、エビの種類としてではなく、エビ料理としてのスカンピ
シュリンプ・スキャンピが簡単に作れる"SCAMPI MARINADE"が
フードパントリー/FOOD PANTRY で売られているとのことですので、
ハワイ土産に買って帰って日本でスカンピを作るという楽しみ方もあります。
